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Q.E.D.iff -証明終了-(10)

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【アウトローズ】豪華客船でのギャンブルゲーム。意外な結末。 & 【ダイイングメッセージ】廃墟から出てきた死体。一体誰なのか。


タイトル Q.E.D.iff -証明終了ー(10)
著者 加藤元浩
レーベル 講談社コミックス
初版発行 2018年6月15日


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あらすじ

アウトローズ

船上ギャンブル

豪華客船『キング・ミダス号』で行われたギャンブル。6組に鍵をそれぞれ渡し、奪い合うというバトルロイヤルルールで、勝利者は1億$獲得できるというものだった。様々な犯罪技術を持つ者たちが参加するなか、燈馬たちの姿もその中にあった。燈馬は主催者であるリッチから、とある依頼を受けていた。参加者でありリッチの娘でもある、ケイトを助けてほしいのだと──。


ダイイングメッセージ

廃墟の柱の秘密

とある南の島。そこにあるリゾートホテルの解体中、コンクリートの柱から白骨死体が発見された。身元不明の死体は女性であり、ホテル建設時の地上げ被害にあった島民を集め開発会社を訴えようとしていた弁護士、三原ではないかと疑われた。殺人の捜査となると、ホテルの解体が遅れてしまう。困った管理人は探偵に依頼。しかしその探偵が、ホテル内で襲われる事件が発生し──。


—以下ネタバレ感想—

犯人、トリックについても言及しています。

ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。

アウトローズ

僕は最初から言っています。

このショーは警察が目をつけているって。

 

リッチとケイトは、共犯。

コンピューターウィルスをバラまくための催しだった。

設定、登場人物の多さ、後半の派手な演出など、映画みたいなお話でしたね。

不動点定理を用いて、参加者の動向を推理する一幕がありました。

不動点定理
トポロジーの分野で出てくる定理。平面上ではその上にある点にいろいろな動きを加えても、1つだけ動かない点が現れる。回転、拡大、縮小させても1点だけ動かない。

みんな大好きバタフライエフェクトも登場。

バタフライエフェクト
蝶のわずかな羽ばたきが、世界のどこかで嵐を起こすというカオス理論。

シュタインズ・ゲートでいっきに有名になった単語ですかね。

鍵の奪い合いという、Q.E.D.シリーズでは今まであまりなかった形式の物語でしたね。しかも対戦相手は、裏社会にも通ずる技術の持ち主たちばかり。燈馬と水原の場違い感は、否めません。

死の近いリッチ氏からの依頼でギャンブルに参加した燈馬でしたが……あっちにもこっちにも裏の事情がありましたね。

 

ハリ
ハリ

みんな、腹黒い……。

 

ギャンブルの本当の目的は、コンピューターウィルスのばらまき。

投資の神様の正体は、ただの詐欺師。インサイダー取引によって、成り上がっただけだった。

リッチとケイトが共犯というのは、なかなかのどんでん返し。Q.E.DがQ.E.D.になる演出もいいね。

見物人たちのなにげない行動が、犯人の真の目的につながっているのお見事です。

潜水艦が現れるシーンは、ド派手の1言。初見では鯨に見えたのは私だけの秘密。どんな巧妙な詐欺師でも、これには口をあんぐりさせますわ。

燈馬の前に出現した、水原の偽物。本物より、だいぶ燈馬に密着してきましたかね。蝶の羽ばたきで嵐が起こるなら、水原のチューだと惑星がはじけ飛ぶのではなかろうか。


ダイイングメッセージ

30年も待ったんだから、あと少しくらい時間をくれるよね。

本当に……本当に、長かったの。

 

犯人は、樫立。

全ては砂浜を取り戻すための行動だった。

海岸を取り戻すのに30年間かけた女性のお話でした。

これまで何度も壁の中から死体が飛び出てきましたが、毎回インパクトがありますね。あんなものリアルに見たら、当分夢でうなされそうです。

ハンモックに揺られている燈馬。いつも思うのですが、ハンモックって気持ちいいんですかね? 部屋のベッドで横になっていた方が楽なような……。

キャラ立ってそうな探偵の出番が少なくて残念。しかも出演時間の半分は包帯ぐるぐる巻きというミイラ状態というね。

税理士の大友は、おっさんに見えた……。

密室のトリックは、室内の誤認。

客室でなく、リネン室でしたというオチ。金田一少年の事件簿『吸血鬼伝説殺人事件』にも似たようなのがあったかな。あっちは電源コードの不自然さで、部屋を見破ったんだったかな。

ランドリーシュートって実物見たことないんですよね。日本ではあまりないそうですが、マンガとかだとわりと備わっていますよね。

殺人が入れ替わるのも密室トリックもいいんだけど、コンクリートを流し込むコマはちょっと不自然というか唐突というか。

そんな作業、1人で実行できるのだろうか。その機材は置いてあったのかな。

以上、Q.E.D.証明終了。

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