【カノポスの壺】エジプトで巻き起こる連続殺人事件。切り取られた内臓に秘められた謎とは。
タイトル | C.M.B.森羅博物館の事件目録(6) |
著者 | 加藤元浩 |
レーベル | 講談社コミックス |
初版発行 | 2007年9月14日 |
C.M.B.森羅博物館の事件目録(6) https://t.co/QSNYjHpf0S
— ウエスト記伝 (@west_kiden) January 17, 2019
あらすじ
カノポスの壺
ピラミッドパワー
エジプトの博物館で、拳銃による殺人事件が発生する。その流れ弾に当たり、森羅の母親が寄贈した発掘品が破損してしまった。その報告を受けた森羅は、七瀬を連れてエジプトへ飛ぶ。博物館で殺されたピーターは、腹を割かれ肝臓を取り出されていた。猟奇的な殺人事件だったが、この1件だけでは終わらなかった。エジプトのあちこちで、内臓を持ち出された死体が発見され──。
—以下ネタバレ感想—
犯人、トリックについても言及しています。
ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。
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カノポスの壺
人は死んだら絶対に生き返らない。
母さんはそう教えてくれた!!
犯人は、トッド。
ファラオとなって復活するための犯行だった。
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エジプトを舞台にした、まるまる1巻を使った壮大な事件でした。
様々のピラミッドが登場しました。
現存するピラミッドは118程度あるとか。
ピラミッドの前で侍が写真を撮っていたという、冗談のような本当の話もあるんですよね。池田長発(いけだながおき)という方が率いた池田隊の人たちだとか。
個人的にピラミッドといえば、スーパーマリオ64の砂漠ステージにあるやつかなぁ。中央に目玉の付いた、石の手と戦うんですよね。
ピラミッドが1番多くある国はもちろんエジプト──ではないそうで。スーダンの方が、たくさんあるとか。
ちょっと意外……。
日本にもピラミッドがある説、もあるらしいですよ。
トッドの犯行の動機は、だいぶ狂気じみていましたね。
5つの部分に分かれ現代に蘇ってしまったから、1つに統一し生き返ろうとするとか。一般人の脳みそしかない私には、理解不能。
まぁ猟奇じみたその言動によって、だいぶ印象に残っている犯人ではありますが。
電波的発言に見えた「クヌム神に守られし者」という言葉が、結構重要なものだったのはいいね。さりげない伏線は好き。
トリックは、犯人の入れ替わり。
トッド自身はアリバイを確保し、他の者に殺人を犯させるトリックでした。
単純だけど、こんな猟奇的な殺人が複数犯だとはあまり考えられない。ある意味、盲点をついているかもしれない。
森羅のいとこ、燈馬も登場しました。
燈馬と水原は姉妹作『Q.E.D.』シリーズの主人公とヒロイン。動植物や古代遺産ものの多いこちらとは違い、向こうは数理論を利用したお話が結構ありますね。
七瀬と水原の、砂漠での戦い。なんだろう、この2人は無双シリーズの出演でも狙っているのだろうか? どんだけ強いんだ。
日本のへそのモニュメントを、4000年後の人たちが掘り起こしたらどうなるのだろう。本当に『へそ信仰があった』と誤解されそうでこわい。
たかだか数百年前に起きた本能寺の変の動機が定かでなかったり、聖徳太子の名前が教科書から消えたりと、歴史なんてどう伝わるかわかったものではないですからねぇ。
昔より記憶媒体は発達しているとはいえ、今主流のDVDやBDが4000年後に使えるとは思えませんしね。
死んでみろと暴言を吐いたり、犯人に1撃を食らわせたりと、いつもの森羅らしからぬ行動を取っていますが……。
大切な母親を侮辱され、大事な発掘品を破損させられたとあっては、当然の行動でしょうね。
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