【グーテンベルク聖書】貴重な聖書の鑑定依頼。盗難品が日本に持ち込まれる理由とは。 & 【森の精霊】ボルネオで見つかった首なし死体。サダマンはどこにいるのか。
タイトル | C.M.B.森羅博物館の事件目録(5) |
著者 | 加藤元浩 |
レーベル | 講談社コミックス |
初版発行 | 2007年5月17日 |
C.M.B.森羅博物館の事件目録(5) https://t.co/dp4lMXDRQs
— ウエスト記伝 (@west_kiden) January 16, 2019
あらすじ
グーテンベルク聖書
ブラック・マーケット
森羅博物館にやって来た少女、マウ。彼女は森羅に、”グーテンベルク聖書”の紙片の鑑定を依頼するも、出所が説明できずに拒否されてしまう。途方に暮れるマウに七瀬は、森羅を説得してあげると約束した。同じころ、インターポールの刑事たちが、博物館を訪れる。どうやら日本の都市銀行に、未発見のグーテンベルク聖書が保管されているというのだ。その保護を森羅に求めて──。
森の精霊
薬剤師? 呪術師?
ボルネオで発見された首無し死体。それは製薬会社社員のものだった。森の精霊と呼ばれるサダマンとの接触を試みていた彼は、地元民の怒りを買って殺されたのか? サダマンと知り合いだった森羅はマウの誘いに乗って、ボルネオへ。しかし島を捜索している最中、錯乱したロイドに足を銃撃されケガを負ってしまう。痛みで苦しむ彼の元に現れたのは、探していたサダマンで──。
—以下ネタバレ感想—
犯人、トリックについても言及しています。
ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。
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グーテンベルク聖書
日当たりはいいし、街を見渡せるし、風が通る。
ここが世界で1番いい博物館!
僕が見つけて、僕が作ったんだ。
闇のブローカーは、マウ。
グーテンベルク聖書を手に入れるためのお芝居だった。
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準レギュラー、マウ初登場回。
ピンク髪、ゴスロリ服という属性ましましの少女です。ブラック・マーケットの魔女というあだ名を持ち、裏で取引される盗難品の売買をしています。
いっけん犯罪行為に見えますが……あくまで善意の第3者という立場なので、警察の御用にはなりません。
まぁ文化財を裏ルートで流通させているため、森羅からはあまりいい顔をされませんがね。
探偵のライバルキャラといえば、だいだい怪盗が出てくるのが主流のような気がします。闇市場の番人が登場するのは、珍しいかもしれない。
マウが森羅の元にやって来たのは、グーテンベルク聖書に関しての依頼をするためでした。
インターポールの刑事たちが、燈馬を訪ねてきました。
まぁもっとも、森羅の前に現れたのは偽物でしたが。
ルパンに出てくる銭形警部が所属している機関として有名かな。実際のインターポールは、銭形みたいな突撃捜査はしないみたいですけどね。
「ルパァ~ン、逮捕だぁー!」と銭形はいつも言っていますが、そもそもインターポールに逮捕権はないそうで。
まぁあの銭形あってのルパン3世だし、それが面白いのだから問題ないですけどね。
日本はユニドロワ条約を批准していないらしい。
たとえ善意の第3者であっても、その盗品を手に入れるときに、それが盗まれた物かどうかの最大限のチェックを怠っていた場合、持ち主に返さなくてはならない条約、だそうだ。
時効成立に75年。非常に強力な条約。でも日本は、規制対象が不明確、という理由で批准していないらしい。
マウのシャワーのやり取りがよくわからなかった。湯舟のお湯で、石鹸落としちゃいかんのか? 海外ではシャワー文化が普通らしいから、単純にシャワーがなくて困ったということだろうか。
でも、やかんはどうかと思うけど……。
指輪1つで貸金庫まで簡単に開けられてしまう。本当に絶大な力を指輪は有しております。森羅以外の人が持ったらすえ恐ろしい武器ですね。
とりあえず私は、ブローカーにはなれないらしい。高校英語すら怪しいし。
「猫をかぶって人をだますなんて許せない!!」
巨大なブーメラン発言を見た気がした。
マウが持って行った箱は、びっくり箱。特注品のびっくり箱とはいったい……。
森の精霊
まだ消えてない。受け継がれてる。
サダマンの精霊が、森を歩いてる。
犯人は、ロイド。
製薬会社CEOの指示を受けての犯行だった。
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マウが再び登場。森羅を事件へと誘います。
この後何度も、マウ絡みの事件に森羅は巻き込まれていきます。彼女はとんだトラブルメーカーですね。
事件の舞台は、ボルネオ。
自然豊かな島だそうです。
薬草の宝庫で、サダマンはそこに住む薬剤師。
個人的に薬剤師というのは、時給がめちゃくちゃ高い仕事ベストファイブに入る印象。いやまぁ、どうでもいいですが……。
メイントリックは、被害者の生存偽装。
絶対やりたくないトリックの最上位クラスに入ると思う。ただでさえ、死体には触れたくないのに、首を切断したうえで自分の肩に乗せるとか……。想像するだけで身震いする。
トリックを実行している場面の絵面はじゃっかんシュールですが、距離はあるし夜間なのでバレにくいかもしれません。
ボルネオの首狩り文化は、1世紀以上前になくなっているらしい。つい最近まであったんか、とツッコみたくなった。
まぁ江戸時代が終わったのも、今からたかだか150年前くらい前だし、そう考えれば別に首狩り文化があったとしてもおかしくはないか。
森羅を見捨てて逃亡するマオはさすがというかなんというか。いい表現を使えば”潔い”、悪い表現を使えば”厚顔無恥”といったところでしょうか。
やられっぱなしで終わらないのは、腐ってもブラック・マーケットの魔女。彼女が通報してくれたおかげで、森羅たちは結果的に助かりました。
まぁそれを貸しに換算するのが、彼女が彼女たるユエンでしょうか。森羅を見捨てといて、いい性根をしています。
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