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Q.E.D.証明終了(45)

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【金星】学生アパートで起きた殺人事件。犯人の意外な動機。 & 【初恋】突如ベランダに現れた学生の死体。いったいどこから出現したのか。


タイトル Q.E.D.証明終了(45)
著者 加藤元浩
レーベル 講談社コミックス
初版発行 2013年6月17日


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あらすじ

金星

犯人はどうやって逃走したのか

アパートで発見された大学生の撲殺死体。被害者の知り合いであり、殺害現場を目撃した木目と土屋が現場に駆けつけると、ドアは施錠されていた。複製が困難なその鍵を持っていたのは、被害者、管理人、彼女の火道。警察は証拠をそろえ、火道を逮捕した。しかし検察官は、不自然な点があり起訴するのをためらっていた。燈馬は笹塚刑事の頼みで、事件の検証をすることになり──。


初恋

平凡な男の恋

平凡な学生、古巴はアイドル級にかわいい1年生に告白され、恋人の関係になって有頂天だった。しかし、初めて彼女を自宅に招いたとき、とんでもない事件に遭遇する。物音がしたベランダの方に向かうと、見知らぬ死体が放置されていたのだ。ここはマンションの7階。外からの侵入者は考えにくい。死体を見て仰天する古巴たちの耳に、パトカーのサイレンの音が聞こえてきて──。


—以下ネタバレ感想—

犯人、トリックについても言及しています。

ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。

金星

なに関係ねぇ話してんだよ!! オレは正義だって認めろよ!!

そして謝れ!!

 

犯人は、木目。

悪人に裁きを下した自分は正義だという、よくわからない動機だった。

自分勝手な男の、荒唐無稽な動機に基づく殺人でした。

前半と終盤で、木目の性格が変わりすぎ(笑)。

自分が正義だと主張するならば、こそこそせずに堂々と「オレが殺した!」と世間に公言すればいいものを。

まぁ現実世界でも、とんでもない妄言をする犯罪者とかいますしね。木目のような主張も、リアリティがあるといえばそうなのかもしれません。

ただのチャラいだけの男かと思われた水島。メディア研究会の交流会でお金を払ってもらえなかった分、自腹で補填していた事実があったみたいですね。

 

ハリ
ハリ

いくら払ったんだろう……。

 

本作のメイントリックは、どうやって密室を作ったのか

なかなかシンプル。故にかえってわかりにくいといいますか。「思いっきり開けろ!」の言葉がトリックにつながっているのはいいね。”バン”という擬音が、ドアを開ける音じゃなく、違う意味を持っていたことも面白い。

でもあのドア、内開きなのか外開きなのかどっちなんだろう。鏡に映っているのは外開きだけど、部屋に入るときは内開きですよね。

あと、どうやってクローゼットの扉を開けたまま、外に出たんだろう。テグスか何かを使ったのかな。

ドアを開けた瞬間にギミックが発動するといえば、涼宮ハルヒでもありましたね。あれは誤誘導の回答でしたが。コナンでも、ドアを開けることによって本を押しやって、トリックを完成させていたかな。

“悪い宇宙人がいないと面白くない”という物語を読んでいた木目。そのマンガが彼に与えた影響はいかほどだったのか。

そういえば水原の嫉妬? みたいなものは久しぶりに見た気がする。個人的にはもっといっぱいあってもいいけれど、それだとQ.E.D.の世界観を崩しかねないから難しいかもね。

巻き込まれた火道さんはかわいそう。どうぞ頑張ってアナウンサーになってください。

そして笹塚刑事、意外と隅に置けない。


初恋

初めて気付いた。礼奈が普通の女の子であることに。

そしてオレは、初めて人を好きになった。

 

犯人は、河内。

好きな人を守るための犯行だった。

燈馬の高校が事件現場になることは多いけれど、殺人犯が出るのは珍しいかもしれない。

どこぞの金田一の孫が通う不動高校では、殺人現場になるわ殺人犯が出るわ大忙しだけどね。

トリックドンキーという古典パズルが出てきましたね。

トリックドンキー
アメリカのパズル作家、サム・ロイドが考案。点線で切って乗り手を上手くロバに乗せるパズル。簡単そうにみえるけど、意外と難しい。

水原は解けましたが、私がやってもたぶんわからないと思う。

犯人の河内は、同情に値する人物ですね。

好きな子と親友を別れさせるため、綿密なシミュレートをしたどっかのアホとは大違い。

自分の好きな人を守るため、ストーカーまがいの男を殺害。そのストーカーを指示した黒幕である、剣橋に罪を擦り付ける計画まで立案します。自分自身ですら死体役をこなし、策謀に組み込む勇気をも持ち合わせています。

カッとなって古巴を押してしまっても、無理からぬことでしょう。自分は手を汚しすらしたのに、早々に親友がドロップアウトしそうになっちゃね。

まぁそれでも、犯罪はダメだけどね、もちろん。

とはいえ、オフィスビルから死体を転がしてマンションに飛ばすのは、あまり現実的ではないかもしれない。これを見て思い出すのは、金田一少年の事件簿『香港九龍財宝殺人事件』だろうか。

あれもなかなか豪快なトリックだよね。リアリティはともかくね。

ミステリアスな雰囲気をただよわせ、いかにも腹にイチモツ抱えているように見えた新都辺。ふたを開けてみれば、ひょんなことから古巴に恋してしまった普通の女の子でした。

しかしなぜメジロの写真なんだ。どこが面白いのまったくわからないが。まぁ人のツボなんて、そんなもんだよね。

小学生のとき、クラスの友人が「ミレニアムと言えば!!」と大声で叫びクラスが”しーん”と静まり返ったことがあった。その直後、まるで図ったかのように全員で爆笑の渦に包まれたことがあったなぁ。

何が面白いの? と今訊かれても答えられないが、当時はめっちゃ笑えたんや。

最後は古巴と新都辺が接吻して幕引き。

どうぞ末永く爆発してください。

以上、Q.E.D.証明終了。

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