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Q.E.D.証明終了(29)

マンガ
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【エレファント】最近現れた海賊ジジイと呼ばれる男性。彼の追い求めた究極の夢とは。 & 【動機とアリバイ】盗作の噂が絶えない画家が自室で亡くなった。インシュリンの過剰投与が死因だそうだが……。


タイトル Q.E.D.証明終了(29)
著者 加藤元浩
レーベル 講談社コミックス
初版発行 2008年2月15日
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あらすじ

エレファント

エレファントな回答

最近学校の周囲で、奇怪な男が出現するという。自らを海賊と称するその男は、なにやら難解な言葉で生徒たちを困惑させるらしい。宇宙人を信じるモルダーは、海賊の話に真剣に耳を傾けていた。海賊が宝さがしに行く、というのでモルダーはそれに同行。水原たちもついていくことに。とある会社に堂々と入った海賊一味は、ある部屋へ。「この金庫をいただく」と海賊は宣言し──。


動機とアリバイ

インシュリンには注意

画家の大御所、黒豆が低血糖症で亡くなった。インシュリンの過剰摂取が原因だという。容疑者は画家の緑茶、赤米。そして燈馬の学校の美術教師、青則。遊戯室にいた青則には完全なアリバイがある。居間にいた赤米は、緑茶からもらったDVDを鑑賞していた。緑茶は資料室で時間をつぶした後、居間を経由して遊戯室へ移動。黒豆には盗作の疑いがあり──。


—以下ネタバレ感想—

犯人、トリックについても言及しています。

ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。

エレファント

数学の証明への評価で数学者が使う言葉です。

キレイに証明できてると「エレガント」。不格好だと「エレファント」。

 

海賊の正体は、数学者。

彼はミレニアム懸賞問題の1つを証明しようとしていた。

ミレニアム懸賞問題
アメリカのクレイ数学研究所によって2000年に発表された100万ドルの懸賞金がかけられている7つの問題のこと。1つは解決済み、6つは2018年9月末の時点で未解決である。ミレニアム賞問題、ミレニアム問題とも呼ばれる。

彼の挑戦した問題は、『ポアンカレ予想』

ポアンカレ予想
数学の位相幾何学(トポロジー)における定理の1つ。3次元球面の特徴づけを与えるもの。
「単連結の三次元閉多様体は三次元球面に同相である」というもの。

しかしこの問題は、2006年、ロシアの数学者ペレルマンによって解かれてしまった。

海賊さんは証明の1番になれなかったのだ。

ポアンカレ予想証明のために生きた男の、少しだけ物悲しいお話でした。

大事な彼女を捨ててまで、数学の道に進んだ海賊さん。

超難問を解けなかったこともそうですが、他の人間に先を越されたことが物凄く悔しかったでしょうな。

ハリ
ハリ

海賊さん、かわいそう……

 

燈馬とのやり取りでも、その片鱗をうかがわせます。

重たい金庫を1人で運ぶ方法は、タイヤを使う。

2つのタイヤで金庫を挟めば、転がして持っていけるのだ。

タイヤのトリックはシュールすぎませんかね。会社内では目撃されなかったとしても、外に出たら通報されそう。

会社が警察すら呼ばないのは、海賊さんと社長が顔見知りだから。

2人は元恋人。

ポアンカレ予想の証明に失敗したら君の宝箱を奪いに行く、という約束をしていたのだ。

女性もツッコんでいたけれど、なんで彼女が損する約束なんだ。男に捨てられ宝は奪われと、女性にとっては踏んだり蹴ったりじゃないか~い。

金庫に入っていた象は、一体何を意味したのか。

綺麗な証明なら”エレガント”。不格好なら”エレファント”。

数学界では、そういう表現もあるそうです。

『私を捨てて数学に没頭したのに1番になれなくてざまぁねぇな』というよりは、『1番になれなくて残念でした。でも長い間お疲れ様』という意味合いですかね。

海賊さんにはまだ未練があったかもしれません。

でも他ならぬ彼女自身にそう言ってもらえたことによって、彼のポアンカレ予想に身を捧げた歴史に完全に幕を下ろせたのかもしれません。

水原は今回、クイーンとともに潜入捜査していましたね。まさかのコンビ結成です。そのサングラスは、逆に目立つのではなかろうか。

金庫がなくてあたふたしているシーンが笑える。

モルダーの、オレが最初に会うから、という言葉は、ポアンカレ予想の第1人者を目指した海賊さんには響いたでしょうなぁ。

そして菱田よ……。

お前はいったい、どこまでいくつもりなんだ……。

ポアンカレ予想に関しては、他の例にもれずまったく意味がわからんです。魂から魂が抜ける作中人物の心中は、とてもよくわかりますわ。


動機とアリバイ

あの日、私は全てを失くした。それに気付かなかった。

光代だけが私の絵を心から褒めてくれた。

素晴らしい……。素晴らしいと……。でもそんな光代を私は見捨てた……。

金や地位と引き換えに……。その日から、なにも描けなくなった。

 

犯人は、緑茶。

自分の母親にひどいことをした黒豆への復讐だった。

身近なものを使っての犯人あばきはいいですよね。まぁ、私自身はレジューム機能をあまり利用したことはないですけども。

レジューム機能
DVDを抜いたり本体の電源を落としても、次再生したときに、停止していた場所から再生してくれる機能。

ドアを開ける瞬間を廊下でずっとスタンバっていた緑茶。練習とかもしたんですかね。涙ぐましい努力です。

赤米が見ていた映画。内容が気になる。はたしてアリシアを探していた女性とアリシアはどうなってしまったんだ。

緑茶の正体を知りながら、面倒を見ていた黒豆。

殺される瞬間に流した涙からも、自責の念があったのは確かなのでしょうね。

水原警部はくじ運が悪い、と言っていますがこの間宝くじ、当てたばっかりじゃないですかぁ。

以上、Q.E.D.証明終了。

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