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C.M.B.森羅博物館の事件目録(28)

マンガ
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【キジムナー】沖縄の精霊、キジムナー。小3の時のあいまいな記憶。 & 【空き家】ホームレスが空き家で死体となって発見された。 & 【ホリデー】安全保障理事会。ジェノサイドを止められるのか。


タイトル C.M.B.森羅博物館の事件目録(28)
著者 加藤元浩
レーベル 講談社コミックス
初版発行 2015年2月17日


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あらすじ

キジムナー

悪さをしない精霊

いつも隣にキジムナーがいる大仲。害がない精霊のはずだが、彼が見るそれは”悪い人間を絞め殺し食べてしまう”という。どうやら小3の時の記憶が混濁しているのが原因のようで──。


空き家

刀のコレクション

空き家から発見された死体。それは屋敷に住み着いていたホームレスだと判明する。刀の売買を森羅に依頼していた内田という男は、その死体は木嶋さんだと叫び──。


ホリデー

常任理事国

紛争の終わらないジャンガ共和国とサーダン共和国。停戦させるには安全保障理事会の力が不可欠だが、常任理事国の権限がそこに立ちはだかった。凄腕の外務次官ジルは一計を案じ──。


—以下ネタバレ感想—

犯人、トリックについても言及しています。

ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。

キジムナー

あいつはオレの小学3年の記憶の続きじゃなく、オレが今持ってる別のなにかなのだ。

 

あんな化け物が常に見えていたら恐怖以外のなにものでもないと思う(笑)。まぁでも、話の雰囲気があまり暗いものではないので、ホラー物という印象ではないかな。

キジムナーは、沖縄の精霊。

キジムナー
沖縄諸島周辺で伝承されてきた伝説上の生物、妖怪。樹木(一般的にガジュマルの古木であることが多い)の精霊。 デフォルメしたデザインの民芸品や衣類なども数多く販売されている。
ガジュマル
亜熱帯~熱帯地方に分布するクワ科イチジク属の常緑高木。つるで他の木に絡みついて枯らすことがあるので、”絞め殺しの木”と呼ばれる。

粉飾決算を見逃しかけた大仲でしたが、キムジナー(のようななにか)のおかげで助かりましたね。危うく逮捕されるところでした。

森の小屋に住んでいた人が死んだ原因は、広東住血線虫。

広東住血線虫
広東住血線虫の幼虫寄生を原因とする人獣共通感染症。

2000年には実際に、沖縄で死亡者が出ているらしい。野生のカタツムリを食べるのは、絶対にやめましょう。

C.M.B.らしいお話ではあるけど、あまりミステリーという感じではなかったかな。


空き家

近所の付き合いのない人が入れ替わったとして、気付く自身ある?

 

ホームレスだったのは、本当の木嶋。

内田と木嶋が、入れ替わっていたのだった。

近所の人が入れ替わっていても案外気付かないものだ、というお話。

解体する前に中のチェックぐらいさすがにするやろー、というツッコみをとりあえず入れたくなった(笑)。

 

ハリ
ハリ

危うく潰しちゃうところだったよ……。

 

過去回想の時セリフが、どっちが喋ったのかがわからないようになっているのがミソかな。マンガだといいけど、アニメ化したときは困ったことになりそう。声優でバレてしまう。

木嶋(本当は内田)が思いっきりセキをしているのが、健康に難のあるホームレスっぽいのもうまくできている。木嶋(本当は内田)が自宅で病死していたのにも説得力がつくしね。

引き取り手がいない死体は、行旅死亡人となって無縁仏として葬られる。

行旅死亡人
日本において、本人の氏名または本籍地・住所などが判明せず、かつ遺体の引き取り手が存在しない死者を指す言葉。
無縁仏
供養する親族や縁者のいなくなった死者またはその霊魂、またはそれらを祭った仏像や石仏などを意味する。

無縁仏は年々増加していて、1年で3万人を超えるとか。少子高齢化の影響が大きいらしいですよ。

刀を所持するには、登録が必要。

銃砲刀剣類登録
美術品もしくは骨董品として価値のある火縄式銃砲などの古式銃砲、または美術品として価値のある刀剣類を各都道府県教育委員会(旧:文化財保護委員会)が登録する手続。

金入れ道中脇差、というものがあったらしい。

金入れ道中脇差
旅人が使ったサイフ代わりの刀。お金を隠し持てる。

検索してもそれらしいものが出てこないんだけど、実在するものなのかな?

免許証の偽造は、法律違反に足を踏み入れている気がするんだけど大丈夫だったのか? 森羅や七瀬はともかく、弁護士に見られていたのはまずいのではなかろうか。

近所の人が入れ替わっていても、たぶん気付かないだろうな。周囲の家がまず、誰が住んでるのかまったく知らないしね。


ホリデー

オレはもっと簡単なことがしたかったんだ。

目の前で困っている人に、ただ手を差しのべられる人間になりたかった。

 

紛争問題を扱ったお話。

ジャンガとサーダンは、架空の国の名前かな?

キーワードは、安全保障理事会と常任理事国。

安全保障理事会
国際連合の主要機関の1つ。実質的に国際連合の中で最も大きな権限を持っており、事実上の最高意思決定機関。国連主要機関の中で法的に国際連合加盟国を拘束する権限がある数少ない機関。
常任理事国
国際連合安全保障理事会を構成し、恒久的な地位を持つ理事国。第二次世界大戦の戦勝国に基づき、アメリカ合衆国、イギリス、フランス、ロシア連邦(かつてソビエト連邦)、中華人民共和国(かつて中華民国)からなる。拒否権を持ち、常任理事国のうちいずれかが反対すれば、議案が成立しなくなる。

常任理事国のせいで安全保障理事会がうまく運営できていないというのは、現実でもあるお話。

遺跡にあるのは、プラチナの鉱脈。

プラチナ
原子番号78の元素。元素記号は Pt。白金族元素の1つ。非常に加工しにくく、技術が発達するまでは注目されていなかった。

戦争を止める切り札にもなるし、逆に激化させてしまう爆弾にもなりかねない劇薬として作中に登場しました。

国益にならない、というのが単なる個人の言い訳という表現はいいね。自分の好き嫌いを国に押し付けるなと。

ビル内のトリックは、目の錯覚。

他の話ならこのトリックでもいいんだけど、主軸が国際問題を扱っているだけに、ちょっと浮いて見える。読んでてちょっと笑いそうになった。その紙は、どうやって印刷したんや……。

人気のないビルで、ロシアの事務次官が酒盛りしてるのも謎すぎないか?

戦争を知らない世代にどう悲惨さを伝えるのかが課題、というニュースに対し、今の戦争を伝えればいいじゃないの、という七瀬。なんとも皮肉がきいている。

社会の窓からこんにちは、というニュース番組名が卑猥に見えたのは秘密。

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