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C.M.B.森羅博物館の事件目録(29)

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【プラクルアン】仏像のお守り。死んだ石油王の真意とは。 & 【被害者、加害者、目撃者】初詣中の窃盗事件。鞄の持ち主は誰だ。 & 【椿屋敷】放置されていた屋敷。庭の秘密。 & 【自白】強盗殺人容疑で捕まった男。なぜいきなり自白したのか。


タイトル C.M.B.森羅博物館の事件目録(29)
著者 加藤元浩
レーベル 講談社コミックス
初版発行 2015年6月17日


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あらすじ

プラクルアン

言葉の意味

石油王が遺したペンダント。それはタイのお守り、プラクルアンだった。物的価値のない事がわかって残念がる相続者たちの中に、唯一、このペンダントをよく調べてほしいという人がいて──。


被害者、加害者、目撃者

犯人の狙い

初詣で人がごった返す中、窃盗事件を目撃した七瀬。盗まれたはずの鞄が落ちていたので警察に届けるも、なんと『私がその鞄の持ち主だ』と名乗り出る者が2人も出てきてしまい──。


椿屋敷

放置された屋敷

商才のない男が相続した屋敷。荒れ果てていたので修繕するものの、なかなか買い手がつかない。亡くなった主人の遺言に従い森羅を呼び寄せるが、特にめぼしい物はなにもなく──。


自白

罪を認めた男

強盗殺人の疑いで逮捕された男。否認し続けていたのに、突然自供を始めた。森羅は、鯨崎警部とともに事件を洗いなおすことに。殺される直前、被害者は謎の行動を取っており──。


—以下ネタバレ感想—

犯人、トリックについても言及しています。

ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。

プラクルアン

このプラクルアンはもらって行く。シダのお墓に戻してあげるんだ。

もう二度と悪霊に会わないように。

 

いい話に見せかけた、恐ろしいお話。怪物と呼ぶにふさわしい人物でしたね。

プラクルアンが登場。

プラクルアン
タイに伝わるお守り。
ベンジャ・パキ
プラクルアンの中でも高価なもの。5大お守り。

『自分を助けてくれた恩人を今度は自分が助けることで命を実感している』。これだったら、いい話だったのに……。

自分の命を写す鏡とは文字通り、実感しにくい自分の命の存在を確認するためのただの道具でしかなかったんですね。

働き者だったシダの将来性まで狩りとってまで、自分のために利用していたシルバーはまさに怪物でした。

 

ハリ
ハリ

こ、怖い……。

 

まぁ大金が入ってくるからといって自堕落な生活をしていたシダにも、多少の責任はあるかもしれないけど。というか一体どれだけ、酒代に消えたんだか。相当なお金をもらっていただろうに。

ネットで見かけたけど、タイではお酒の販売時間が法律で制限されているらしい。旅行に行く際には注意が必要。


被害者、加害者、目撃者

どうせ被害は出てないし、2人とも帰しちゃえば?

 

犯人は、耳下。

キャッシュカードを盗むための犯行だった。

鞄をめぐるひったくり事件。

キャッシュカードを狙った犯行でしたが、なんとも回りくどい計画を立てたものだ。

「後日カードが消えていることに気付いても耳下は疑えない」と森羅は言っているけど、私が眉口だったら、理屈抜きで耳下をまず疑うけどね。サイフから勝手にお金を抜くという前科もあるし。

犯罪に巻き込まれた、耳下の同棲中の彼女がある意味1番の被害者なのではなかろうか。耳下が追い出された後、眉口とどんな会話をしたんだか気になる。

初詣の込み具合を表す擬音『どーん』にちょっと笑った。


椿屋敷

まったく幸興様をお育てするのは大変でございます。

 

屋敷に隠された秘密を解き明かすお話。

じいちゃんがここぞという時に着ていたのは、丹前。

丹前
たんぜん。褞袍(どてら)とも厚く綿を入れた防寒用の日本式の上着。

屋敷の秘密に関するヒントは、花札。

花札
日本のかるたの一種であり「花かるた」とも呼ばれた。
五光
花札における、1番高い役。松、桜、柳、ススキ、桐の最高札5枚で作られる。

花札になぞらえて桐でできたお堂を見つけるのは面白いけど、そんなとこに金塊置いておくなよとツッコみたくなる(笑)。

幸運で救われてきた幸興でしたが、今度は国税局に足をすくわれる事に。隠し財産の公表は、幸興の失敗というより慣部の失態ではなかろうか。

いやもしかしたら慣部はわざと、幸興を止めなかったのかもしれないけど。1度キビしい目に遭ってもらわないと、と言っているし。


自白

かけがえのない命を奪ったんだ。

心に事実を刻んで罪を償え!

 

犯人は、蒲生。

真実を調べさせないために、自白したのだった。

現実から目を逸らそうとした犯人に、真実を突き付けるお話。

被害者が知り合いで落ち度がない事に加え、犯人が事実から逃げようとしていたためか、いつになく森羅が辛辣でしたね。

だいたい犯人の正体を暴くときは、名前を呼ぶ事が多いですが、今回はお前呼ばわり。森羅が怒っているのがよくわかります。

メタ的な推理でいえば、他に犯人候補がいないので、読者視点ではほぼ犯人はモロバレでしたけどね(笑)。これで息子が犯人だったらビビったかも。

玄関で包丁を持った人物が待ち構えていたら、私だったら庭から逃げるけど。

包丁がカサ立てに挟まるのはいいんだけど……。カサ立てに物証残りまくっとるやん。鯨崎警部はドヤ顔する前に、もっとよく捜査すべきだったのではなかろうか。

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