【4枚目の鏝絵】漆喰でできているはずの鏝絵はなぜ焼失したのか。 & 【足摺厚焼き卵店】荒らされた卵焼き店。 & 【Nobody】犯罪組織に裏切者とされた男の運命。 & 【グラウンド】21世紀枠での甲子園出場を狙う監督。
タイトル | C.M.B.森羅博物館の事件目録(23) |
著者 | 加藤元浩 |
レーベル | 講談社コミックス |
初版発行 | 2013年6月17日 |
C.M.B.森羅博物館の事件目録(23) https://t.co/Y1SyYA3Pj5
— ウエスト記伝 (@west_kiden) February 3, 2019
あらすじ
4枚目の鏝絵
燃えるはずがないのに
美人画を得意とした左官職人、杏次郎。彼の作品に関する本を作ろうとした森重だったが、ある問題が。企画を持ち込んだ出版社から、『幻の4枚目の鏝絵』を載せることを条件にされて──。
足摺厚焼き卵店
消えた夫婦
卵焼き店にやって来た森羅。4時開店のはずだが、店内から準備している音がまったく聞こえない。不信に思った店主の友達が中に立ち入ると、室内が荒らされていて──。
Nobody
犯罪組織の検挙
売買が禁止されている動植物を売りさばいていた組織。その裏切者とされたカルロは組織に捕まり、激しい拷問にかけられることに。ある日、カルロは死体となって部屋から発見されて──。
グラウンド
水浸しの校庭
21世紀枠。それは甲子園における、過酷な環境で頑張った学校を出場させる特別枠のこと。森羅たちの学校は惜しくも甲子園出場を逃したため、この枠で選出されることを狙い──。
—以下ネタバレ感想—
犯人、トリックについても言及しています。
ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。
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4枚目の鏝絵
森重さん……きっと。
4枚目を描いてる杏次郎と同じ目をしてる。
犯人は、森重。
真実にたどり着かせないように隠蔽するための犯行だった。
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狂気の犯罪に走った左官職人のお話。
鏝絵、という漆喰装飾があるらしい。
ちょっと検索してみると、迫力のある素晴らしい鏝絵がたくさん出てきます。こういう技術が失われていくのは、残念ではありますね。
4枚目が焼失した理由は、人間を塗り込んだだけだったから。
狂ったように何かにのめり込みすぎると、とんでもない蛮行に走ってしまうということだろうか。4枚目の鏝絵の破片に含まれているのが、人毛というのもまた生々しいな。
美術の本として残せなくても、オカルト本として執筆してくれる人ならいそう。まぁそれは、森重の望む展開ではないのだろうが。
足摺厚焼き卵店
いいからいいから!
まず部屋を片付けろって。
夫婦は、買い出しに出かけていただけだった。
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お正月の準備中に起きた、ちょっとした事件。
一夜飾りは、やってはいけないこと。
鏡餅は、年神様へのお供物。
たすけての意味は、買い物リスト。
答えは別にそれでもいいんだけど、さすがに森羅がエスパーすぎないかな? ヒントはあったとはいえ、少し飛躍しすぎな気もするが……。
開店時間に間に合わないほど急いでいたのに、なぜお札なんか買っているんだ……?
Nobody
それに彼なら組織の犯罪を証言してくれるはず。
まだ間に合うよ。
カルロは、生きていた。
脱出の機会を狙っていたのだった。
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あまりC.M.B.っぽくないお話。
このストーリーだけで、向こう10冊分くらいの血液を全部使ってしまったのではなかろうか。私なんかはまだ平気だけど、耐性がない人がみたら、じゃっかんきついかもしれない。
七瀬が全然出てこないのも、初めてだったかな? ここまでグロテスクな話に登場するのは、ふさわしくないという判断だったのかもしれない。

ぐ、グロい……。
死を偽装した方法は、自分の血液のバラマキ。
自分の血液を袋にため、冷凍保存。しかるべきタイミングで部屋中に散布し、自分の死をごまかす。文字にするだけなら簡単だが……私には絶対できんわ。
昔、遭難して脱水症状になった人が自分の血液を口につけて助かったという話を再現ドラマでやっていたな。
いかなる状況でも、私は血を口に入れるのは抵抗があるなぁ。
グラウンド
きっと……夏にはもっと、強くなってるよね。
21世紀枠に滑り込むため、偽装をしようとした監督のお話。
昔は21世紀枠をよく知らなくて、何かの大会のギャグ枠なのかと勘違いしていたなぁ。
ウユニ塩湖は、アニメのOPによく出てくるあれ。
21世紀枠がどのような審査過程を経て決まるのかはわかりませんが、部員の流入は調べられたらすぐにボロが出そうな気がする。
この間のソーラーカーの話もそうだけど、この学校、ろくな教師や監督がいないのではなかろうか。
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