【碧の巫女】リゾートホテル建設予定の島。連続殺人の理由。 & 【H.N.】オンラインカジノを狙ったDDoS攻撃。ウィザードの正体とは。
タイトル | Q.E.D.iff -証明終了ー(4) |
著者 | 加藤元浩 |
レーベル | 講談社コミックス |
初版発行 | 2016年6月17日 |
Q.E.D.iff -証明終了-(4) https://t.co/cPMvXp1Lyf
— ウエスト記伝 (@west_kiden) January 1, 2019
あらすじ
碧の巫女
孤島での連続殺人
伊豆諸島の南にある小さな島。そこは今、リゾートホテルの建設計画で揺れていた。利益優先の賛成派と、伝統的な生活を守りたい反対派で2分され争っていたのだ。島の実権を握る巫女、由那は水が不足することを理由に建設に反対している。そんな折、本土から来ていた測量士が行方不明に。由那は占いで、測量士の死体の場所を言い当ててしまう。それが連続殺人の皮きりで──。
H.N.
事件の発端は……
ネットセキュリティ専門会社代表、マット。彼は日々、ハッカーたちと戦いを繰り広げていた。オンラインカジノへのサイバー攻撃を撃退したマットは、なぜか命を狙われる。「サイバーアタックのとき盗んだものを返せ」という身に覚えのないメールを受け取ったマットはMIT時代の友人、燈馬に助けを求めた。海外がらみだと黒幕を捕まえるのは実質不可能という燈馬だったが──。
Q.E.D.iff -証明終了-(4) (講談社コミックス月刊マガジン)
—以下ネタバレ感想—
犯人、トリックについても言及しています。
ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。
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碧の巫女
由那の巫女は水の争いを止められない。でも島の人は守りたい。
だから僕達を呼んで、被害を最小限に食い止めようとした。
もう1人の巫女が……。
犯人は、海牛。
巫女に敵対する者を黙らせるための犯行だった。
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1つの話で、3人も被害者が出るのは珍しい。
被害者たちにあまり落ち度がないので、犯人には共感できない。あまりにも自分勝手すぎるように見える。
推理マンガだとわりとよくある、犯人のおおげな変装。Q.E.D.シリーズだとあまり登場しないかな。

このマンガだと、犯人は黒い影みたいな表現だもんね。
そんな恰好する時間がどこにあんね~ん、と過去多くの読者がツッコんだことでしょうね(笑)。金田一少年の事件簿とかが顕著かな。まぁ、面白いからいいんですけどね。
金田一で1番印象に残っているのは、やっぱ放課後の魔術師ですかね。今見たらチープかもしれませんが、当時の実写のインパクト、あれはすごかったなぁ。
芋貝とその一味、なんでそんな人相が悪いんだ。その道の筋の人にしか見えない。
マンガや小説ではお馴染みだけど、島の巫女って、現実世界にいるのかなぁ。
作中に、ロトカ・ボルテラ方程式という言葉が出てきました。
どんなものにも、難しそうな名前がついているものですなぁ。
トリックは、洞窟の穴。
特に落ち度がないのに殺され、死体をもてあそばれた弁護士には同情しかない。
もう1つのトリックは、振動。
こちらも特に恨まれていたわけでもない被害者なので、可哀そうすぎる。砂を振動させ足跡を消すのは面白いけど、あんな支柱が埋まっていたら怪しすぎるかも。
燈馬と仲がいいんですよね、と聞かれ照れる水原。同級生だったら鉄拳制裁を繰り出すところですが、下級生相手にそういうわけにもいかず。
「べ、別に……」
と、まるでツンデレみたいな返答。シリーズ通してみても、貴重な場面かもしれない。
普段は腰が重い燈馬ですが、古文書につられ1コマで陥落。説得速度、最速かも。
島を離れていても、巫女の血は流れている。
ラストシーンの2人の背中から発せられる大物感、半端ない。
H.N.
泥棒は全てを盗みで解決するようになる。
黒幕は、ノア。
クラッシュの正体は、彼だった。
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いつも実働部隊としてあちこちに動き回る水原ですが、このお話が1番忙しかったかもしれない。各国へと渡り歩き、変装を施し、犯人たちとも接触。
ずいぶんと今回は人使いの荒い燈馬でしたが、まぁ普段から水原にこき使われていますからね。たまにはこういうのもいいかもしれません。
水原が行ったのは、アラブ・ベルギー・ロシアかな。そんじょそこらの金持ちより、よっぽど海外渡航歴多いでしょうね。
「そっちデータ取れた?」
のコマは、どういうシチュエーションなんだろう? 真相を知る前に読むと、水原が現場を押さえられず徒労に終わるように見える描写なんだろうけど……。
3人を追い出したあと、変装をといた瞬間の姿なのかな。
サーバー攻撃のやり取りを、ファンタジー世界に置き換えたのはわかりやすい。文字列だけのやり取り見せられても、面白くないしね。
マットが昔のボットを動かしたとき、屍の兵士が土から蘇る描写は熱いじゃないですか。いやまぁ、昔やんちゃしてたときの遺物ですけどね。
ハリウッド映画ばりのポルシェの爆破。ちょっと火力が強すぎませんかねぇ。
普段の数学のわけわからんっぷりに比べたら、DoS攻撃やDDoS攻撃の説明はわかりやすかったかも。
事件の発端になったデータを盗んだのは、まさかのクロエ。
燈馬との関係性がよくわからないが、彼女がトーマ先生、と呼んでいるので先生と生徒という間柄なのだろう。
なんとなくC.M.B.のマオに通ずるところがある気がする。特に表情とか。
以上、Q.E.D.証明終了。
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