【iff】女にだらしない彫刻家が殺害された。犯人はどうやって密室に入ったのか。 & 【量子力学の年に】不可思議な量子力学の世界。新興宗教で起きた殺戮事件の謎。
タイトル | Q.E.D.iff -証明終了ー(1) |
著者 | 加藤元浩 |
レーベル | 講談社コミックス |
初版発行 | 2015年6月17日 |
Q.E.D.iff -証明終了-(1) https://t.co/843sR3m8C8
— ウエスト記伝 (@west_kiden) December 29, 2018
あらすじ
iff
犯罪を行うための条件
彫刻家、三砂が殺された。密室状態で死体は発見され、いっけん犯行が可能だったのは弟子の土鳩しかいない。しかし水原警部は、彼をすぐに逮捕しなかった。その理由を燈馬は、”iff”という単語を使って説明する。「この犯罪を行うための必要な条件全てを土鳩さんは備えているのか?」事件を探っている水原は、殺された三砂が女性とのトラブルを多数抱えていたという過去を知り──。
量子力学の年に
新興宗教の最期
山奥のお堂で、ミイラ化した死体が発見された。その人物は、立神快二郎。1920年にあった新興宗教”立神教”の教祖だった男だ。非科学的なことをのたまう立神だったが、心地よい言葉で人々の信仰を集めていた。だがある時、信者の1人が暴走。多くの信者を射殺してしまう。当時の状況が書かれたノートを手に入れた燈馬は、その事件の詳細を調べるために、お堂を訪れ──。
Q.E.D.iff -証明終了-(1) (講談社コミックス月刊マガジン)
—以下ネタバレ感想—
犯人、トリックについても言及しています。
ぜひ実際読んでから、スクロールしてくださいね。
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新シリーズ突入!
全シリーズ『Q.E.D.証明終了』は、連載していた雑誌”月間少年マガジン+”が休刊になってしまったため、終了。
Q.E.D.シリーズは”少年マガジンR”という雑誌に連載場所を移し、『Q.E.D.iff -証明終了-』と名前を変えて新たなスタートとなりました。
燈馬たちは3年生に進学。まぁ学年は変わっても、やることは大きく変化しないでしょう。
燈馬の頭脳はずば抜けているし、それをあごで使う水原もいつも通りです。安心して、読むことができるでしょうね。
iff
ずっと待ってたのに。
私が娘だって気付いてくれたら、許すつもりだったのに。
犯人は、百舌。
自分と母を苦しめた父への復讐だった。
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燈馬たちは3年生に進学。新歓に勤しんでいます。探偵研究会の先輩たちは卒業ですかね。
新シリーズには”iff”という単語がつきました。
「AであるときBである」と「BであるときAである」が同時に成り立つならば、AとBは同値である。
Q.E.D.シリーズらしい題名の付け方ですね。
桜の花びらだけで、チラシの行方を言い当てる燈馬はさすが。岩を持ち上げる水原も相変わらず。
トリックは、像のマネ。
微動だにできないのは、かなりきついと思う。とはいえもともとモデルであり、動かないことに慣れていた百舌だからこそできたトリックかもしれない。
”動いていたのは実は犯人の手”系のトリックは、ミステリーではたびたび登場しますね。金田一少年の事件簿『狐火流し殺人事件』にもあったかな。
像になりきっていた百舌が目を開く瞬間は、軽くホラー入っていますね。
こ、怖い……。
三砂は離婚4回、子供が7人もいるらしい。そんなにモテるタイプには見えないのだが……。
燈馬は引っ越ししました。
相変わらず本に埋め尽くされた家です。図書館かなにかですかね。頂上は植物園になっていて、『GOSICK』のヴィクトリカでも居そうです。
外の見た目より、内装が広く見えるのは気のせいだろうか。
燈馬、特許でいくらもらってるんだ。
量子力学の年に
いや、1つ方法がある!
いくぞ!
立神教を元に戻すんだ。
犯人は、阿文。
教祖の嘘がバレての犯行だった。
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量子力学の話題がたびたび登場しました。
あいも変わらず、難しい。当時、科学の最先端にいた名のある科学者たちも、大論争を繰り広げたらしい。
悲劇の原因は、教祖の矛盾した発言。
まさに”あなたが神か”状態。まぁ数学者である阿文だから気づけただけで、私が目の前で言われてもまったく違和感を覚えないと思いますがね。
死んだ家族とまた会えるなんて、常識的に考えてありえない話。でも、どうしても再び会いたくて、阿文は新興宗教にハマってしまったんでしょうね。
立神教はなんというか、ドラマ『トリック』に出てきそうな怪しげな集団でした。山田と上田が登場しそうな雰囲気があります。ラストシーンで相手組織が瓦解するのも、『トリック』っぽい。
ドラマに出てくる新興宗教って、山奥が好きですよね。隔絶された世界の方が、いろいろやりやすいのかな。
警察が取り調べに竹刀を持ち出している。今やったら、そうとう世間から叩かれるでしょうね。
意識を失わせるトリックは、亜酸化窒素。
病院で使われるほど強力なガスとはいえ、あんな簡単に意識を飛ばすことが本当にできちゃうのかな。何度も倒れている尻尾は、わりと危ないのではなかろうか。
発明家、手綱はちょっとずれている人でしたね。ミイラの部屋にいた小屋に入りびたり、エンマの鏡の捜索をするのに床すらひっぺがしています。
案外こういう人が、のちにとんでもない発明をしたりするのだろうか。
以上、Q.E.D.証明終了。
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