世界中で愛される少女探偵シリーズ。
金髪碧眼の名探偵、そのシリーズ第1作目の物語です。
(本記事では、ネタバレは含みません)
タイトル | 古時計の秘密(ナンシー・ドルー・ミステリ) |
著者 | キャロリン・キーン |
訳者 | 渡辺庸子 |
初版発行 | 2007年11月16日 |
少女探偵ナンシー・ドルーシリーズとは
アメリカにおける国民的児童探偵小説です。
初登場は1930年。日本で「少年探偵団」が初めて出たのが、1936年なのでナンシーの方が数年、早く生まれたことになります。
ナンシー・ドルーは18歳の少女。天真爛漫な性格で正義感がとても強い、金髪碧眼の美少女です。困っている人がいればどんな時でも手を差しのべ、自前の推理力と観察眼で問題を解決していきます。
父親が弁護士ということもあり、親から受け継いだ頭脳と行動力でいかなる困難にも立ち向かっていきます。あまりにも猛進していくので、ときどき自身に危険がせまることもしばしば。
キャロリン・キーンはそんな物語を、長期にわたり書き続けています。
ナンシー・ドルーシリーズは、ゆうに百冊を超える巻数が出版されているのです。
キャロリン・キーンって何者
1人の人間が1つのシリーズを、100冊以上出し続けるなんて無理があると思いませんか?
その通りです。
キャロリン・キーンは共同ペンネームであり、複数人が使っている名義なのです。何人もがキャロリン・キーンを引継ぎ、物語を語りつないでいるのですね。
なかなか素敵じゃない。
それだけナンシー・ドルーという少女探偵が、世界中で支持されているということなのでしょう。
シリーズの特徴
作家が代替わりして書く、ということは当然、その時の世情も違ってくるということでもあります(携帯電話があるかどうかとか)。
でもナンシーの年齢は、いつでも18歳です。どの作家が執筆しようが、それは変わりません。
また児童向けということもあり、殺人などの過激な事件も起こりません。日常の謎のような、血の流れない出来事がほとんどです。
悪人が出てきても、最後には成敗されます。勧善懲悪ものみたいですね。
本作は
遺産を独り占めした強欲な一族を、ナンシーがこらしめるストーリーです。正当に財産が分配されるよう、ナンシーがあちこち奔走します。
海外のミステリーを知らない人や、ライトなミステリーが好きな人は、ぜひナンシー・ドルーを読んでみてください。きっと気に入ると思います。
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